かぜ(発熱外来)

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かぜ(発熱外来)

かぜについて

「かぜ」とは?

かぜは、正しくは「かぜ症候群」と呼ばれ、一般的に発熱、くしゃみ、鼻水、鼻づまり(鼻閉)、喉の痛み(咽頭痛)、咳、痰(たん)、などの症状の総称を示しています。
同時に、「上気道炎」とも言われます。
上気道とは鼻から喉の奥までを指し、多くの「かぜ」は上気道に留まりますが、
なかには下気道(気管支から肺)まで広がることもあり、その場合は「気管支炎」や「肺炎」と診断されます。

「かぜ」の原因の多くはウイルスである

かぜの主な原因となるウイルスには、下記のウイルスが存在しています。

  • ライノウイルス
  • コロナウイルス
  • パラインフルエンザウイルス
  • RS ウイルス
  • インフルエンザウイルス
  • ヒトメタニューモウイルス

ウイルス以外では、一般的な細菌(肺炎球菌、インフルエンザ菌など)に加えて、マイコプラズマ、クラミドフィラなど特殊な細菌も原因となります。

「かぜ」の具体的な症状とは?

具体的な症状には主に下記がありますが、これらは感染して2~3日後から現れます。

鼻づまりや鼻水
上気道の炎症により鼻腔からの分泌物が増加します。
喉の痛み、イガイガ感
喉部の炎症が喉の痛みを引き起こします。
気道の刺激により咳が発生することがあります。
発熱や体温の上昇
免疫系の反応により体温が上昇します。
頭痛や筋肉痛
全身の不快感を伴うことがあります。
倦怠感
病気と闘う免疫系の活動により疲労感が生じます。
くしゃみや喉のかゆみ
アレルギー反応を起こすことがあります。
声のかすれ
喉の炎症により声がかすれることがあります。

かぜの診断と検査

どのような診察や検査が必要となりますか?

身体診察
喉や扁桃腺に炎症があるかどうかを確認します。
インフルエンザや溶連菌感染など他の病気を疑うきっかけにもなります。
首の周り
頸部の診察はリンパ節の腫れや痛みを確認します。
鎖骨の上のリンパ節を診察することもあります。
部位や形、触感などで他の病気を疑うきっかけにもなります。
胸やおなか
呼吸音の質や部位は下気道の評価で大変重要となります。
異常な呼吸音は肺炎などの兆候である可能性があり、かぜの合併症や肺疾患の早期発見に役立ちます。また、腹痛などの症状がある場合はおなかの音や痛みの部位などを診察します。
検査

一般的な「かぜ症候群」であれば基本的な診察のみで診断が可能となり、採血やレントゲン検査は不要です。
一方で、下気道への波及やその他の病気の可能性がある場合は採血、採尿、レントゲンなどの検査を追加する場合があります。

かぜの治療と予防

どのような治療を行うのですか?

かぜに対する治療薬は?

かぜは自然に治るウイルス感染が原因のため、抗菌薬(抗生物質、抗生剤)では治療効果はありません。

そのため、症状は一般的に軽度から中程度であることから、症状を和らげる目的として以下の対症療法を行います。

発熱・喉や関節などの痛み・倦怠感(だるさ)に対して
アセトアミノフェン(商品名:カロナール、コカール、アルピニー、アンヒバなど)やNSAIDs(商品名:ロキソニンなど)などがあります。
注意したいのは、発熱はウイルスと戦っている証拠であり、完全に平熱まで下げる必要はないということです。解熱剤というのはあくまでも一時的に熱を下げるもので、水分や食事の摂取を可能にすることなどが目的となります。またインフルエンザを疑う際には脳症のリスクを加味してNSAIDsの投与は基本的に行いません。
咳に対して
チペピジン(商品名:アスベリン)やデキストロメトルファン(商品名:メジコン)などがあります。またコデインを含む強い咳止めやステロイドを含む吸入薬は副作用も懸念されるため、医師の診察により必要な方のみに処方します。
なお、ハチミツに同等の効果があるという論文もありますが、1歳未満の乳児には与えてはいけません。
鼻水に対して
抗ヒスタミン薬や点鼻薬のステロイドなどがあります。もともと通年性のアレルギー性鼻炎などがある方には有効なことが多いです。
抗菌薬(抗生物質、抗生剤)は必要ない?!

かぜの治療において、基本的には抗菌薬(抗生物質、抗生剤)は必要ありません。

前述の通り、かぜはウイルス感染症であり、一方で抗菌薬は細菌感染症にのみ効果があります。抗菌薬の不適切な使用は下痢などの副作用を増やすのみならず、耐性菌の発生を促す可能性があり、近い将来、有効な抗菌薬を失ってしまうおそれがあります。そのため、適切な状況下でのみ使用されます。

予防方法とは?

普段から正しい生活習慣を心がける

正しい生活習慣を保つことは免疫系の健康に大きな影響を与えます。
十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレスの管理などは免疫機能を強化し、風邪などの感染症から身を守るのに役立ちます。健康な免疫系は感染症からの回復を助けます。

手洗いやうがいの徹底

手洗いとうがいは感染症予防の基本です。
手洗いは定期的に行い、特に公共の場や感染リスクの高い状況後に行うことが重要です。うがいはウイルスや細菌を口から排出する助けになります。また、かぜなど感染症の広がりを防ぐため、咳やくしゃみをする際にはティッシュや袖で口と鼻を覆うことが重要です。

人混みや感染者との接触を控える

人混みや感染者との接触を避けることは感染症予防の助けになります。
かぜや他の感染症が広まりやすい状況を避け、感染者との距離を保つことが重要です。特にかぜ症状がある場合、他の人との接触を控えることで感染拡大を予防できます。また、公共の場でマスクを着用することも感染拡大のリスクを軽減するのに役立ちます。

六本木クリニックの治療方針

六本木クリニックにおけるかぜの治療方針

六本木クリニックでは、患者様が安心して治療を受けられるよう、患者様の症状に合わせた適切なご説明とフォローアップを行い、副作用の監視にも細心の注意を払った上で、患者様の環境や状況に合わせて適切な治療薬を提案させていただきます。

オンライン予約と事前問診システムの導入

オンライン予約システムを導入しています。
ご自宅から、職場から、移動中の電車からでも予約をとることができ、予約後に事前問診をWEB上でご入力いただくことにより、来院後の受付から診察までの時間をできる限り短くすることが可能となります。医師は事前問診を確認の上、患者様の訴えや経過を把握した状態で診察を開始しますので、一からご説明いただく必要はありません。

トリアージを行い他の患者様との接触を控えるオペレーション

発熱患者様や咳など上気道症状のある患者様は、基本的に待合室ではなく隔離スペースにご案内します。
かぜなどの症状を周囲の方にうつしてしまう心配をできるだけ少なくするために、受付後の速やかな隔離を心がけています。
オンライン予約で事前問診に回答いただいた方は、六本木クリニックスタッフも状況を確認していますので準備をした状態でお待ちしています。また、診察後の会計待ちなどもできるだけ他患者様との接触を控えるよう、隔離スペースでお待ちいただくシステムにしています。

クリニック内でのマスク着用を推奨し、感染の拡大を防止

発熱患者様や咳などの上気道症状がある患者様には、院内でマスクをつけていただくよう推奨しています(強制ではありません)。マスクをせずにご来院いただいても、受付でマスクをお渡ししますのでご安心ください。
マスク着用は周囲への感染リスクを下げることができ、他の患者様や六本木クリニックスタッフを感染から守ることにも繋がりますので、ぜひご理解のほどお願いいたします。
なお、呼吸器疾患がありマスクをすることで苦しくなってしまう、不織布マスクでかぶれてしまうなどの事情がある方は、遠慮なく受付にてお申し出ください。

患者様がご希望とされる検査を聴取

かぜの症状で受診されても、患者様個々にご都合があると思います。検査はなるべく最低限としてお薬が欲しい、心配だから少しでも疑わしければ色々な検査をしてほしい、など受診される背景を把握すべく、事前問診では患者様が希望する検査を回答いただいています。
例えば、「風邪だとは思うけど息が苦しいから肺炎かもしれない、レントゲンを撮ったほうがいいかな」、と思っていても医師には直接言いづらいこともあると思います。事前問診でご回答いただければ、そういった悩みも解決されます。医師は患者様のご希望を十分に理解した上で診察を致しますので、ご安心ください。

症状に合わせた検査の実施

かぜ症状と言っても、症状は患者様個々で異なります。高熱は出るけど咳は出ない人、微熱だけど咳がひどい人、喉の痛みが強く他には症状がない人、咳も痰も出るしおなかの調子も悪い人など、症状はさまざまです。
詳細な症状をお伺いし、必要な検査を個別に検討します。自覚症状はなくとも、診察で気になった所見があれば検査をご提案させていただきます。

症状に合わせた処方薬を選択

かぜだからこのお薬を飲めば大丈夫、といった特効薬はありません。
また、かぜだからこのお薬のセットを処方します、と言った定型もありません。
上記の検査と同様に、症状に合わせて処方も個別に検討します。患者様の困っている症状を改善できるよう、最適なお薬を選択させていただきます。

患者様に合わせたお薬のお渡し

院内処方薬を準備し、土日祝日や夜間など調剤薬局が営業していない時間でもお薬をお渡しできます。オンライン診療の際は、ご自宅への配送も可能です。
六本木クリニックは土日祝日も営業しております。病院を受診して処方箋をもらったは良いけど処方してくれる調剤薬局がない、という状況では困りますよね。
特にかぜ症状で受診される方は、その日にお薬が欲しいことから体が辛い中受診されています。受診したその日に症状が改善できるよう、当院ではかぜ症状に対応できるお薬を院内で取り揃えています。そのため、土日祝日や夜間で近隣の調剤薬局が営業していなくても、かぜ症状を和らげるお薬をお渡しできますので安心してご受診ください。
また、オンライン診療であればご自宅までお薬を配送させていただくことも可能です。

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