ぜん息

ぜん息

ぜん息とは

ぜん息は、呼吸器の慢性的な炎症により気道が収縮し、過敏に反応する疾患です。気道の収縮によって空気の流れが制限されることで呼吸困難が生じることがあります。

ぜん息の原因

ぜん息の原因はさまざまで、アレルギー、風邪やウイルス感染、喫煙、空気の汚染、過度の運動などが挙げられます。

・アレルゲン(アレルギー)
さまざまなアレルゲンを繰り返し吸入することが発症のリスクとなります。主なアレルゲンはダニ、家の中のホコリ(ハウスダスト)、花粉、動物の毛やフケ、ゴキブリ、カビ、食物(卵白や蕎麦など)、等があります。特に、小児期での発症には大きな影響を与えるため、なかなか予防することは難しいですが、こまめな掃除や換気を心がけ、清潔な生活環境を整える等、できることから始めることが重要となります。

・喫煙
喫煙はぜん息の発症にも大きな影響を与えます。成人における喫煙や、妊娠中の喫煙、産後に浴びる副流煙により小児期の発症リスクが増加します。ご自身が直接タバコを吸うことだけでなく、喫煙をしていなくても喫煙環境が周りにあることによる小児のぜん息の発症に繋がる可能性があるため、十分に注意してください。

・環境(大気汚染)
主には、二酸化窒素、一酸化炭素、二酸化硫黄、微小粒子状物質(PM2.5)、黄砂などが存在しています。排気ガスなどに含まれており、大きな車道に面した家に住むことが発症リスクを高めるといった研究結果もあり、都市部において問題となっています。

・環境(職業性)
主には、化学工場における特定の物質や製粉工場の小麦粉などがあります。

・遺伝的要因
両親のどちらかや兄弟にぜん息のご親族がいらっしゃる場合、遺伝的要因になるとされています。研究が進んでいる部分も多いですが、近年は遺伝子解析の技術が進歩し、遺伝子「ADAM33遺伝子」や「ORMDL3遺伝子」など発症に関わる遺伝子が次々と発見されています。

・ストレス(心理的要因)
直接的な因果関係は証明されていませんが、生活上の変化(出産,結婚,離婚,転居,就職,進学,近親者の病気や死など)や日常生活のストレス(家庭,職場,学校での対人関係の問題や業務負担など)がぜん息の発症に起因している可能性が高いと報告されています。

・RSウイルスとライノウイルス感染症
主に上気道感染であり、特に乳児期のRSウイルスやライノウイルスへの感染は、小児期後半から若年成人期にかけてのぜん息の発症を予測する因子とされています。RSウイルスは冬に流行し、乳幼児に重篤な呼吸器感染症を起こすことが最も多いウイルスで、海外では既にワクチンも開発されており、乳児期の感染予防の観点などから国内の承認が期待されています。

・薬剤の影響
ぜん息の発症に関して特定の薬剤による原因となるものはありませんが、例として「アスピリン喘息」はアスピリン(市販ではバファリンなどに含まれている)やNSAIDsと呼ばれる解熱鎮痛薬(ロキソニンやイブなど)があります。

・他のアレルギー疾患との関係
アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎自体が直接的な原因になるわけではありませんが、それらの存在はぜん息の発症に影響しており、背景には好酸球性(アレルギーに関連)の病態が隠れていることが多いとされています。そのため、昨今ではアトピー性皮膚炎とぜん息で共通の薬剤を用いたり、アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法がぜん息のコントロールにも有用であるとされています。

ぜん息の症状

ぜん息の主な症状は、呼吸困難、喘鳴音(ヒューヒュー・ゼーゼーといった呼吸音)、胸の痛み、咳や息切れです。これらの症状は、気道の狭窄によって空気の流れが制限されることによって生じます。症状の程度や頻度は人によって異なりますが、一度症状が治まったと思っても、ふとしたきっかけで発作を繰り返すことが特徴です。

・息苦しさ
気道が狭くなることが原因となります。軽い症状としては、運動時になどたくさん息を吸わなければならない時にのみ自覚しますが、進行すると安静にしている時でも息苦しさを感じるようになり、発作時は息が吸えずに窒息するように感じる程になります。

・喘鳴
主に息を吐く時に、「ゼーゼー」、「ヒューヒュー」といった音が生じます。気道が狭くなることで高音を生じさせ、さらには痰などが詰まることによりボソボソとした音も混じることもあります。

・咳や痰
特に夜間や早朝に頻発することが多く、しばしばぜん息の初期症状として現れます。痰を伴うことも多く、吐き出すのにとても苦しく感じます。

・胸の圧迫感
気道が狭まることにより、胸が締め付けられるように感じたり、重苦しく感じることがあります。

六本木クリニックの治療方針

気管支喘息に対するお薬は内服薬と吸入薬があります。吸入薬は、気管、気管支、肺といった気道に直接お薬を届ける治療薬です。

気管支喘息の治療には2種類あり、毎日定期的に使用するお薬と発作時に使用するお薬があります。日常的に自覚症状がなくても、気管支喘息が治ったわけではなく、体調不良や疲労、ストレス、天候などにより発作が誘発されます。これは自覚症状がない時にも慢性的な炎症が続いていることが原因であるため、抗炎症薬を中心とした治療を毎日継続することが重要になります。その中で発作が生じてしまった場合には、気管支拡張薬などのお薬を使い症状を緩和します。

気管支喘息は長期的な付き合いが必要な病気です。気軽に相談できる、かかりつけ医をもち、中断することなく治療を継続しましょう。

六本木クリニックでは、患者様個々の症状に合わせた丁寧な診察を心がけています。初診時には、詳細な病歴をお伺いし、ぜん息にある特徴的な症状、発症の経緯、生活環境、アレルギー歴などについて詳しくお伺いさせていただきます。
また、日常生活でのお困りごとや症状による影響についても理解を深めることを私たちのクリニックでは目指しています。

できる限り呼吸機能検査は行わせていただいた上で、さらに必要な検査の追加をご提案します。それらの結果に基づいて即日あるいは次回受診の際より治療を開始し、生活習慣の改善やアレルゲン回避など含め、日々の症状の管理と発作予防に重点を置いたアプローチを提案します。

また、六本木クリニックでは、オンライン診療もご利用いただけます。通院が難しい方や忙しくて時間に余裕のない方にも対応し、お薬に関するご相談もオンラインにて承っております。医師との相談をスキマ時間に希望される方にも、柔軟に対応いたしますので、お気軽にご利用ください。
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