糖尿病

糖尿病

糖尿病とは

糖尿病は、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が常に高い状態が続く慢性的な疾患です。血糖値が高い状態が続くことで全身の血管が傷つき、身体のあちこちで動脈硬化が進行します。この動脈硬化が進行することで、さまざまな部位で合併症が発生します。

糖尿病の原因

糖尿病は、血糖値のコントロールを担うインスリンの機能が低下するか、インスリンの生成が不十分であるために起こります。生活習慣が原因となる側面もありますが、遺伝的な要因や体質により、同じような生活習慣であっても糖尿病になりやすい方、糖尿病になりにくい方がいらっしゃることも事実です。ほとんどが生活習慣の乱れが引き金となって発症する「2型糖尿病」ですが、中には自己免疫により膵臓のインスリン産生細胞を攻撃してしまい、インスリンの生成がほとんどできない「1型糖尿病」という病態もあります。

糖尿病の症状

糖尿病は、早い段階では自覚症状はなく自分で気付きにくい病気であり、症状が現れるころには既に深刻な合併症が発生している可能性があります。

糖尿病の3大合併症として、「し・め・じ」と呼ばれるものがあります。
・「し(神経)」糖尿病神経障害:抹消の神経に動脈硬化が進行することで、手足のしびれや感覚の麻痺などが起こります。
・「め(目)」糖尿病網膜症:目の細かい神経で動脈硬化が進行することで視力の低下、最悪の場合には失明の原因にもなります。糖尿病は、日本における中途失明の原因として2番目に多いとされています。
・「じ(腎臓)」糖尿病性腎症:細かい血管の集まりである腎臓の糸球体で動脈硬化が進行することで、腎機能の低下につながります。現在、腎機能の低下により透析をしなければならなくなった原因の4割は糖尿病であると言われ、最も多いとされています。

またその他にも、脳血管で動脈硬化が進行することで脳梗塞や脳卒中、心臓の血管で動脈硬化が進行することで、狭心症や心筋梗塞の原因となる(大血管障害)こともあります。しかしこれらの症状が出るころには糖尿病はかなり進行している状態であり、治療方法も限られてしまいます。何よりも「早期発見・早期治療」が重要な病気です。

六本木クリニックの治療方針

糖尿病の治療は、早期の発見と早期治療が鍵となりますが、初期には自覚症状はなく自分で気がつくことは困難です。そのため、一般的には健康診断で指摘され発覚することがほとんどです。一方で、自覚症状があり気がついた場合には、糖尿病はかなり進行していると考えて良いでしょう。

程度にもよりますが、健康診断で指摘された場合には、まず食生活や運動習慣といった生活習慣を見直します。1~2ヶ月ほど生活習慣の見直しに本気で取り組んでも糖尿病が改善傾向にない場合にはお薬を開始します。お薬は内服薬から開始します。複数種類の内服薬でもコントロールができない場合に、インスリンの自己注射を導入します。少しでも手前の段階で治療が完結するよう、生活習慣は常に意識しましょう。

自覚症状がある場合には、急いでお薬での治療を開始し、その症状を和らげるよう対処します。糖尿病は進行すると重篤な合併症を引き起こすので、そうなる前に治療を開始してコントロールすることが重要となります。

六本木クリニックでは、患者様の健康と安心を最優先に考え、糖尿病に対する総合的なサポートを提供しています。健康診断で血糖値やHbA1cといった糖尿病が疑われる検査値の異常が指摘された場合には、お気軽にご相談ください。
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